アイヌ語で札幌は何ていうのか、調べてみました。
2020年4月に新しくオープンする白老アイヌ博物館の仕事が決まってからアイヌについていろいろな側面から調べています。今回は『アイヌ語で札幌は何て言うか?』です。
目次
アイヌ語で札幌は『サトポロ』か『サリポロ(サルポロ)』と言います。
これは、ちょくちょくサイトに出てますがアイヌ語の地名で札幌は『サトポロSat-poro』か『サリポロSari-poro』のどちらかと言われています。サリポロを『サルポロSar-poro』と発音する場合がありますが、意味としてはこの2つに分けられることが多いです。
アイヌ語札幌に出てくる『ポロ poro』の意味は?
『サトポロ』にしても『サリポロ』にしても共通で付いてる『ポロ poro』って、どんな意味なのか調べてみました。
『ポロporo』はアイヌ語で『大きい』とか『多い』という意味になります。親子の『親』を指す場合もあります。
要するにアイヌ語で札幌と命名する当時、札幌には何か『大きい』物か、他と比べて『多い』事があったんでしょうね~。
■ワンポイント!
因みに逆に『小さい』とか『少ない』という意味は『ポンpon』と言います。
この『ポン pon』と『ポロ poro』は親子という意味でも使われ、例えば大きな川と小さな川が並んでるとアイヌはそれを親子と見なし、大きいほうを『ポロ・ペッ poro pet』…小さいほうを『ポン・ぺッ pon pet』と言います。アイヌ語で川を『ペッ pet』と言います。
では次にアイヌ語の札幌に『ポロ poro』の前にが付いている『サトSat』『サリSari』について調べてみようと思います。
アイヌ語札幌『サトSat』の意味は?
『サトSat』アイヌ語の意味ついて調べてみました。
アイヌ語の『サトSat』は、水が枯れているとか、乾いているという意味です。
例えば『凹んだくぼみ』や『沢』をアイヌ語で『コトkot』と言いますが、普段は水がないけど雨が降った時だけ沢になるくぼみを『サト コトSat kot』と言います。
ですのでアイヌ語の札幌に出てくる『サトポロSat-poro』の意味を考えると、当時の札幌
はものすごく乾いた土地だったとか、メチャクチャ枯れる川があったと思われる訳です^^
アイヌ語札幌『サリ Sari』の意味は?
アイヌ語で『サリ Sari』は『サル』とも発音されることがありますが意味は葦原(あしはら)です。聞きなれないですよね葦原って^^;
葦(あし)を調べると、水辺に生えてる2~3mくらいのどこにでもある草でイネ科の植物です。
この葦がたくさん生い茂った場所を葦原と言います。
ですので、『サリポロSari-poro』は、昔、札幌の辺りは、他の地域に比べ葦がメチャクチャ生えていて、それを見たアイヌ人がこの辺りを『サリポロSari-poro』と呼ぶようになったのかもしれませんね^^;
アイヌ語札幌のまとめ
いかがでしたでしょうか?『サトポロSat-poro』『サリポロSari-poro』について掘り下げてみました。
『サトポロSat-poro』の乾いた土地だったのか、『サリポロSari-poro』の葦がたくさん生えていたのか、今となっては、確かめようがないです^^;
…と言いますのも、アイヌ人がいつから札幌に居て、いつからそう呼ぶようなったのか、分からないからです。
もっと言いますと、アイヌ人やアイヌ文化がいつ生まれたのかさえ確かな文献はありませんでした。
もちろんアイヌ人が歴史上存在していたのは紛れもな事実ですが、アイヌ語の地名がいつごろから付けられ、そう呼ばれるようなったかは分かりませんでした^^;
知れば知るほどアイヌは深いです^^;
今回私が調べた事はこちらのアイヌ博物館の札幌で調べたんですよ~。
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